
Webサイトやアプリの運営には「誰が、何を、どこで、どのように使っているか」を知ることが欠かせません。そんな時、頼りになるのがGoogleアナリティクス(特に最新のGA4)です。本記事では、そもそも「Googleアナリティクスって何?」「GA4って何がすごいの?」という基本から、「導入する意味」「使い始めのイメージ」まで、初心者でもわかりやすく丁寧に解説します。まずはGA4を導入する“意義”に目を向け、あなたのWeb運営がどう変わるのかを見ていきましょう。
- INDEX
- 1. なぜGA4が今選ばれる?
- 2. GA4の設定方法:初心者でも迷わない4ステップ
- 3. GA4での分析流れ:はじめの一歩から具体的に
- 4. GA4活用術:サイトやビジネス改善に直結するアイデア
- 5. 用語解説:GA4 & 分析に出てくる基本キーワード
1. なぜGA4が今選ばれる?
1. Googleアナリティクスとは?
Googleアナリティクスは、ウェブサイトやアプリの利用状況を無料で解析できるツール。訪問者数や閲覧ページ、流入元(検索・SNS・広告など)といった基本情報から、ユーザー属性や行動パターンまで、詳細なデータが得られます。2023年7月で従来の「ユニバーサルアナリティクス(UA)」が更新停止となり、現在は GA4が唯一のスタンダード仕様となっています。
2. Webサイトもアプリもこの一つでOK!
昔は、ウェブとスマホアプリで別々に解析する必要がありました。でもGA4なら、どちらも一つのアカウントで管理できるので「二重管理」や「情報がばらばら」になる心配がありません ([support.google.com][1])。
3. “行動”をまるごと解析できる!
GA4では、「どんなページを見たか」「どのボタンを押したか」「動画を再生したか」など、ユーザーのささいな動きもすべて「イベント」として記録できます。まるでユーザーの行動を追体験できるような分析が可能です。
4. 本当に無料なのに高機能!
“ファネル分析(ステップごとの離脱率)”や“探索レポート(自由な切り口でデータを見る)”など、高度な機能もすべて無料で利用可能です。旧来の有料版(GA360)と同等の分析ができちゃいます。
5. プライバシー&未来予測に対応!
Cookieに頼らないデータ収集や、「このユーザーは購入しそう」といった予測オーディエンス機能も搭載。最新のプライバシー規制にも対応できるうえ、AIでマーケティング予測も可能です。
6. BigQuery接続で自由自在な分析もOK!
通常は有料だった「BigQuery連携」もGA4では無料。収集した生データを使って、好きな角度で分析ができます(ただしSQLの知識は必要です) ([youtube.com][2])。
2. GA4の設定方法:初心者でも迷わない4ステップ
1. GA4プロパティとデータストリームの作成
Googleアナリティクスの管理画面で「プロパティ(解析対象)」を追加し、ウェブ用の「データストリーム」を作成します。URLやストリーム名を入力すると、計測の元となるコードが発行されます。
2. 計測コード(タグ)をサイトに貼り付ける
コピーした「gtag.js」というコードを、自分のサイトの`
`内に貼ります。WordPressやShopifyなら、管理画面から貼り付けられるので初心者でもOK ([analytify.io][3])。3. 動作確認は「リアルタイムレポート」や「DebugView」で!
貼り付けた直後は、GA4トップの「リアルタイム」画面や「DebugView」で、自分が今訪問したデータがちゃんと記録されているか確認できます ([analyticsmania.com][4])。
4. 旧GA(UA)と並行運用も可能!
まだUA(Universal Analytics)を使っている人は、GA4と両方を並行して動かすのがおすすめ。データ漏れや切替え時の混乱を防ぎやすくなります。
3. GA4での分析流れ:はじめの一歩から具体的に
1. ホーム画面でサイト全体をチェック
ユーザー数やセッション(訪問数)、リアルタイム表示で、今どんな状況かざっくり把握できます。
2. イベントごとの動きを確認
自動で計測される「ページビュー」「スクロール」「リンククリック」などを始め、欲しい情報は「イベント」として追加登録できます ([analyticsmania.com][4])。
3. 重要なイベントを「キーパーソナルイベント(旧コンバージョン)」に設定
問い合わせフォーム送信や購入など、成果につながる行動はチェックマークをつけて、特別に表示させることが可能です。
4. 「探索」レポートで深掘り分析
移動ルート(パス分析)、段階別離脱(ファネル)、自由視点(フリーフォーム)などを使えば、「どこで」「何が」原因で離脱しているかが見える化できます。
5. 他サービスとの連携でさらに効果的に!
Google広告・Search Console・BigQuery・Looker Studioなどとつなぐことで、広告効果やSEO成果を一つのダッシュボードで管理できます。
5. 用語解説:GA4 & 分析に出てくる基本キーワード
BigQuery(ビッグクエリー)
Google提供のクラウド上の大容量データウェアハウスで、GA4で収集した“生のイベントデータ”を直接保存・分析できます。以前は有料のGA 360だけの機能でしたが、GA4では誰でも無料で利用開始できるのがメリットです(ただし使い過ぎると低料金が発生)。
イベント(Event)
「ユーザーが○○した」という動きを追跡するための単位。たとえば「ページを見た」「ボタンをクリックした」「動画を再生した」などを自動計測またはカスタム計測で記録します。GA4ではこのイベントが全ての分析の基本です。
キーパーソナルイベント/コンバージョン(Key Event / Conversion)
全イベントには重要度があるわけではありませんが、「問い合わせ完了」「購入完了」など成果に直結する行動は“キーパーソナルイベント”と設定できます。さらに広告分析を行う場合には“コンバージョン”として連携され、Google広告などとも一貫して使えます。
データストリーム(Data Stream)
「このサイトのデータはこちらから」「アプリのデータはこちらから」といったように、データ送信のルートを指定するもの。ウェブ、Android、iOSごとに作成し、それぞれにタグを貼って解析対象とします。
DebugView(デバッグビュー)
タグやイベントを設置し終えたあと、「ちゃんと動いてる?」をリアルタイムで確認できる画面。意図どおりデータが送られているかチェックするのに便利です。
探索レポート(Explorations)
GA4独自の追加レポート機能。ファネル分析(離脱箇所を視覚化)、パス分析(ユーザーの遷移を見る)、自由分析などが可能で、標準レポートより深くデータを掘り下げられます。
エンゲージドセッション/エンゲージ率(Engaged Session / Engagement Rate)
「ユーザーがしっかり見てくれたセッション」を意味します。10秒以上滞在、2ページ以上の閲覧、またはコンバージョンがあるセッションが該当し、これらの割合がエンゲージ率として算出されます。
4. GA4活用術:サイトやビジネス改善に直結するアイデア
ファネル分析でユーザーの離脱ポイントを見つける
どのページでユーザーが離れやすいか可視化して、改善ポイントを特定します。
予測オーディエンスで効果的な広告配信へ
AIが「この人は買いそうですよ」と予測してくれ、絞ったターゲティングが可能になります。
カスタムイベントで独自KPIをしっかり追える
たとえば「お問い合わせ完了画面を表示した人だけ」を自動で追跡する、といった使い方もシンプルです。
BigQueryで“原データ”から分析する
SQLが使える人は、「どのページから来た人が購入しやすいか」といった詳しい分析も可能です。
まとめ:GA4は初心者にとっても強い味方!
- 何がすごい? → ウェブもアプリも一括管理、AI予測も、すべて無料!
- まずやること → 計測コード貼りつけ&リアルタイムで動作チェック。
- 次にやること → 成果につながるイベントにマークして、探索レポートで深掘り。
「最初はちょっと難しいかも」と感じるかもしれませんが、設定さえ済めば“数字に基づいた改善”がグッと身近になります。このガイドを見ながら一歩ずつ進めていけば、初心者の方でも「あ、これならできるかも!」と思っていただけるはずです
[1]: “[GA4] Introducing the next generation of Analytics, Google Analytics 4”
[2]: “Google Analytics 4 Tutorial in 10 mins | Quick Start Guide to GA4”
[3]: “How To Setup Google Analytics 4 (Easy Guide 2025) – Analytify”
[4]: “Google Analytics 4 Tutorial for Beginners (2025)”